12月分子ロボティクス定例研究会

新学術領域「分子ロボティクス」
関係者 各位

平成27年12月分子ロボティクス研究会定例会を下記の通りご案内申し上げます.
ご連絡が遅くなり申し訳ありません.皆様のご参加をお待ちしています.

「分子ロボティクス研究会」2015年12月 定例研究会(東北)
協賛 新学術領域「感覚と知能を備えた分子ロボットの創成(分子ロボティクス)」

「分子ロボティクスの立ち回りを考える-分子と機械的生体との踊り場で」
日時: 2015年12月 5日(土曜日)13:30~17:00
場所: 東北大学工学研究科(青葉山)機械系2号館 214
アクセス:
・仙台駅西口バスプール【9番】乗り場から
「715 宮教大」「710 宮教大・青葉台」「713 宮教大・成田山」行きに乗車,
「情報科学研究科前」で下車.「工学部中央」バス停まで徒歩6分.
または,「719 工学部経由 動物公園循環」に乗車,「工学部中央」で下車.
・「工学部中央」から東に歩いて5分.
#仙台駅から直結の地下鉄は翌12/6からの運行予定です残念…
注:土曜日のため建物入り口が施錠されています.当日午後12:30以降,対応いたします.(それ以外の時間に到着されるご予定の方は,野村までご一報下さい.)
世話人: 野村慎一郎(東北大学大学院工学研究科 バイオロボティクス専攻)
参加費: 無料

尚,研究会後,意見交換会を開催いたします(こちらは無料ではありません).
参加を希望される方は,【12/1(火)12:00までに】下記の要領で野村まで(shinichiro.nomura.b5[at]tohoku.ac.jp)お知らせ下さい
意見交換会に参加します
ご芳名:
ご所属:

 

———- 研究会プログラム ———-
「分子ロボティクスの立ち回りを考える-分子と機械的生体との踊り場で」
未だ見ぬ分子ロボットの活躍するステージと目的を生きた細胞に求めて,面白くかつ実現可能なところはどこだろう?というのが本研究会の趣旨です.近年,生体内・細胞内の生化学反応は機械的(含確率的)にふるまうことが知られてきており,その階層構造を再構築する研究も進んできています.そして分子ロボティクス分野で試作に用いられている材料は主にDNA,RNA,ペプチド,タンパク質,脂質,といういわゆる生体分子(およびその改変体)です.今後の分子ロボットがその材料の互換性を武器に立ち回るであろう場として,今回は,分子と生化学反応との間に注目し,生きた細胞を舞台にした人工分子システム・天然分子システムの専門家よりご講演をいただけることになりました.

13:30-14:20 特別講演1
講師 和田 健彦 先生(東北大学・多元物質科学研究所・教授)
「細胞内環境応答型人工核酸の創製ならびに生体反応場を活用した超分子光不斉反応系の創成」
我々は生体分子,特にタンパク質や核酸の有する多彩な機能,しなやかで精緻な機能発現・制御に注目し,これらを活用する新しい方法論の構築,機能材料への展開に取組んでいる.これまでの人工機能材料開発は,再現性が高く,種々の条件下でも構造・機能が変化しない安定な材料構築を目指し,予想・計算可能なエンタルピー項を重視し,最安定構造を有する分子を中心に設計・研究が推進されてきたと捉えることもできる.一方,生体材料,特にタンパク質や核酸は,最安定構造より,むしろ準安定構造とも考えられる状態を活用し,その構造変化をトリガーとすることにより,標的分子に対する精緻で高い認識など機能を発現すると共に,巧みに,かつしなやかにその多彩な機能制御を達成していると捉えることも出来る.すなわち,より優れた機能,さらには機能制御能を有し,かつ自然・環境負荷の小さい材料開発を実現するためには,従来の材料開発指針・方法論からの大きなパラダイムシフトが必要ではないかと感じている.
このような観点から,これまで我々のグループで取り組んできている機能材料開発,特に細胞内環境応答型の安全・安心な核酸医薬の創製,そしてタンパク質の有するキラル反応場を活用した超分子不斉光反応系の創成,さらに機能発現機構解明に供するため開発に取り組んでいる高感度・高時間分解能を有する円二色性(CD)測定装置開発について紹介したい.

14:20-14:30 休 憩

14:30-15:20 特別講演2
講師 小椋 利彦 先生(東北大学・加齢医学研究所・教授)
「生命現象を再解釈し,再構築するために」
ヒトゲノムを32億塩基対として計算すると,書き込まれている情報量は,約800メガバイトになり,私が使っているMSWord12個分です.かの Allan Turingは,複雑な構造と機能を持つ大脳皮質を未組織な機械と捉え,遺伝子にとっては呼吸中枢より未組織な大脳皮質を構成するほうが楽だ,と予言しています.一人の人間を作るためのゲノム情報は,予想以上に少なくて,しかも複雑で高度な大脳皮質の構成にゲノムの関与は本当にうすいのでしょうか?一見,真逆に思える,このような知見,考え方をどのように解釈すれば,生命を正しく理解できるのでしょう?また,新しい考え方に立脚して新しい生命体を再構築できるのでしょうか?私自身,これだと断言できる答えを持っている訳ではありませんが,発生生物学,形態形成の力学的解釈と通して考える様になったことを,お話しようと思います.

15:20-15:30 休 憩

15:30-16:00 一般講演1
講演者 森本 展行 先生(東北大学大学院 工学研究科 材料システム工学専攻・准教授)
「自己組織化多層膜ミクロスフィアのマルチ刺激応答性の制御」
我々は近年,モノマーユニット側鎖に正負の電荷を有したベタインポリマーの1つであるポリ[3-ジメチル(メタクリロイロキシエチル)アンモニウムプロパンスルホネート](PDMAPS)に着目して研究を展開している.このポリマーとポリエチレングリコール(PEG)からなる両親水性ブロックコポリマーを合成し,このポリマーが水中で自己組織的に多層膜ミクロスフィアを形成し,上限臨界共溶温度(UCST)型の熱応答性および塩添加により会合—解離を制御しえること,また電場や流動場の付加による融合や大変形を見いだしている.さらにポリマー組成を調整すると多層膜ミクロスフィアが粒子間にて接触し,その融合・分離が断続的に誘起されたことから,この特性を用いた分子(核酸オリゴマー)交換システムの構築を試みている.本発表ではこの辺りを中心に,下限臨界共溶温度型を用いた自己組織化ポリマーの刺激応答性のトピックも交えた最近の取組を紹介したい.

16:00-16:30 一般講演2
講演者 川又 生吹 先生(東北大学大学院 工学研究科 バイオロボティクス専攻 助教)
「DNA反応のカスケードをプログラムして時間的・空間的に発展させる」
DNAやタンパクなど個々の分子はすでに十分な機能を持っているように思えるが,生体ではそこから想像もつかないような高階層の能力を獲得している.ちょうどトランジスタやコンデンサなどの素子を,超大量に集積・システム化してコンピュータを作っているのに類似している.分子ロボティクスの分野においても,既存の生体分子や化学者が合成した新規構造・新規機能を持った分子を,情報科学者やロボット工学者か集積・システム化する必要があると考えられる.発表では本研究室で取り組んでいる,DNA分子により反応をプログラムされたシステムを紹介する.具体的にはDNA濃度が時間発展する順序を制御する分子プログラムや,DNAによるゲルゾル・ゾルゲル相転移を使ったゲルの空間発展について報告する.システムの評価方法や,より複雑な分子反応をプログラムする方法論について議論を行いたい.

16:30-16:45 学生講演: 講演者 佐藤 佑介(東北大学大学院 工学研究科 バイオロボティクス専攻 D1)
「巨大リポソームに分子モータとDNA回路を実装して人工分子アメーバにする」
分子ロボットとは,人間が設計した分子デバイスを組み合わせて構築される極微小なロボットを意味する新たな概念である.近年になり,Lundらの分子スパイダーやDouglasらの分子輸送船など,分子ロボットのプロトタイプとでも呼ぶべき人工物が報告されている.しかし,これらの研究で報告されている分子ロボットは単一分子型であり,その運動は基本的に熱運動によるものであった.本研究では,運動を自律的に制御可能な分子ロボット(アメーバ型分子ロボット)の構築に取り組んでいる.具体的には,人工細胞膜である巨大リポソーム内に,リポソーム膜を変形させるための分子モータ(微小管/キネシン)や分子モータとリポソーム膜との相互作用を制御するためのDNA回路などを実装し,運動の自律制御を実現することを計画している.本発表では,研究の進捗としてリポソーム内への分子モータの封入方法やリポソーム内側膜へのDNA回路の導入について報告する.これらの結果を踏まえ,分子モータによるリポソーム膜変形についての議論を行いたい.

16:45-17:00 学生講演: 講演者 BIOMOD TeamSendai (東北大学)
「DNAオリガミを用いた結合数制御可能なホモマルチマーの構築」
生体機能を果たすタンパク質の重合体には環状に結合することで結合数を制御しているものがある.我々はこの方法から発想を得,DNAオリガミを用いて線形方向の結合数制御を試みた.作製したDNAオリガミ・モノマーは筒状部分と,その内部で回転可能な軸部からなる.この軸部はねじれた構造をしており,筒により可動域が制限されている.さらに,結合するごとに軸の上下の位相差は大きくなり,それに伴い可動域は小さくなる.そのため,可動域が位相差より小さくなると,それ以上の結合が抑制される.つまり,筒に対して軸が副尺としてはたらき,結合数を制御する.本法を応用することで,単純な形状の設計によってサイズの規定されたより大きな構造体が作製可能になると期待できる.

18:00-20:30 意見交換会(仙台駅周辺を予定)

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